便秘時や手術の前処置として、下剤を与薬したり、坐薬があります。便秘の場合は、便の性状によって、その後の対応を考える材料になります。
「出て良かったですね。」「次、便秘にならないように考えましょう」という事です(#^.^#)
今回は、緩下剤や坐薬施行後の観察ポイントと、その後の対応についてまとめてみました。
緩下剤や坐薬使用後の観察ポイント
便の観察に必要な事は、
色、量、性状(硬さ)、便の太さです。
便の性状以外としては、
客観的情報として
下腹部の膨満感、腸蠕動音
患者さんの自覚症状として、
腹痛やしぶり感、肛門付近の違和感、残便感などがあります。
ここでは、便の観察のみに着目しています(#^.^#)
通常は、
色、量、性状(硬さ)が観察出来れば十分です。
大腸がん等、腸の狭窄等が疑われるような場合は、便の太さも重要な所見となります。
便の観察 色
色からは、身体の異常が分かりますね(#^.^#) 例えば、黒色なら上部消化管からの出血、血液混じりなら下部消化管からの出血(量によっては上部も起こりうる)、白いなら閉塞性黄疸ということがあります。
多いのは、黒色で「え?血液混入???」と思ったら、貧血等で鉄材を服用していた!というオチ?アセスメント(#^.^#)することもあります。こう考えると、やっぱりその患者さんの情報を持っておくことは重要ですね!!
便の観察 量
量は、食事している量を考えて出ていれば問題ありません。少ない場合は、その日のうちに摘便をしたり、坐薬や浣腸を使う等の検討が必要になります。摘便しても指に便が触れない場合は、便が直腸のところまで来ていないので、その日の夜に緩下剤を服用して、腸蠕動を動かし排便を促すことを検討する場合もあります。
便の性状(硬さ)
硬さからは、便の中の水分の量が分かります。
世界的基準スケールのブリストルスケールを用いて表している病院もあります。私的には、硬便、普通便、軟便、泥状便、水様便の方がわかりやすいですけどね(#^.^#) 図で表しているので、患者さんに確認する場合には重宝します(#^.^#)!!
ちなみに、軟らかいほど、腸の中の停滞時間が短い事になります。通常の流れは、少しづつ進んで、大腸で水分吸収され、ちょっとづつ便がが固まっていき、通常の排便時の便になる感じですが、下痢の時は、超特急で水分吸収させないまま通過して出てしまうので、水っぽい排便となります。そういう時って、腸の動きもいいですよね。聴診器をあてなくても、ゴロゴロいってるのわかります(*^o^*)
話を戻します(#^.^#)
便が硬い場合は、便の中の水分が少ないことになりますので、水分摂取を促したり、便を軟らかくする緩下剤を服用した方が良い!という事がわかる指標になります。
便秘が続いた状態だと腸の中で、便の水分が取られて硬くなってしまうこともあります。この場合、腸の蠕動音の確認や普段の便の性状を確認する事が必要です。
普段から硬ければ、上記対策が有効だと思います。
普段は硬くないのに、今回だけ硬かった!という場合は、腸に長くいることで硬くなったということなので、腸蠕動が弱いことが予測されます。その場合は、腸の動きを良くするような薬剤や運動することが対策となります。
また、食物残渣の有無も確認しましょう。便の中に食物の形が残っていれば、消化不良となります。消化管の働きが落ちている。とか、下痢に近い状態という事が予測されます。高齢のための自然な消化管活動の低下という事もありますし、病的な事もあります。必要に応じて主治医への報告が必要ですね。
最後に
便の性状で、色々な事が分かるのって面白いですよね(#^.^#) 観察した事を頭の中で、この方の腸の中はどうなってるのかな??と、何となくの3D化して考えると、対策が生まれやすいですね。
消化器病棟に行くと、もっと詳しく便の性状について勉強する機会があります。そうなると便の達人!!(#^.^#)ですね。
便秘など便の問題を抱えている患者さんは、かなり多いです。その方に寄り添ったケアが出来ると、患者さんからの信頼の獲得にもつながると思います(#^.^#) 頑張りましょう(#^.^#)!!
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